この記事を書いているのは晩冬。
寒い冬も明けて、ブリもそろそろ食べ収め。
そこで今回、ブリの白子を買ってきて煮つけにすることにしました。
本記事の構成
今回の記事は、大きく分けて2段組みになっています。
①ブリの白子の特徴、扱い方
➁調理例として、「ブリの白子の煮つけ」の実況中継
ブリの白子とは精巣のこと
白子とは魚の精巣の事で、中でも有名なタラやフグの白子は絶品!
そのため、白子というとタラ、フグを思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし、それらの白子は値段が張るのが難点ですし、普通のスーパーではなかなか手に入りづらいのも悲しいところ。
その点ブリの白子は値段も安く、冬にはたくさん入ってるものがスーパーに出回る。(これは地域によるものかも。管理人・伊崎が住む広島は魚の養殖が盛んで手に入りやすいですよ。)
下処理が必要なうえに扱いづらく、見た目も決して良くはない食材ですが、トロリとした触感と濃厚な味は好きな人にはたまらないもの。
見つけたらぜひ手に取って見てください。
白子の下処理
ブリに限らず、白子は下処理が肝心です。白子独特の生臭さは丁寧に除かなければとても食べられたものではありません。
その方法は様々あり、慎重に調理するなら何種類かの方法を組み合わせながら臭み抜きをするといいでしょう。
ここでは簡単にできる定番の方法をご紹介いたします。
①塩を振る
塩を全体にたっぷり振ってしばらく置くと、粘度のある膜のような物が出てきます。(言葉で表現するのが少し難しいですが、実際にやってみると「あ、これだな」と分かると思います。)
出てきた膜は臭みがあるものなので、流水で入念にとってあげましょう。白子は柔らかい食材なので、洗うときは優しく丁寧な手仕事を。
➁牛乳に漬ける
臭み抜きの方法としては古典的な手段だと思いますが、牛乳に漬けておくというのも有効な方法です。漬けておく時間は大体10分程度。十分漬けて置いたら流水でしっかり洗いましょう。
③熱湯で湯がく
白子料理の中では最も代表的な方法です。今回作る煮つけに限らずどの料理でも恐らく必要な工程ですので、上手に茹でられるように何度も練習しましょう。おいしい白子料理をこしらえることができるようになります。
沸騰した湯にそのまま白子を入れると熱が入りすぎてしまい堅くなるので、沸騰したタイミングで弱火にし、水をほんの少し足して温度を90度前後に調整します。温度が一定に落ち着いたら白子を入れます。白子を入れたことで温度が少し下がりますから、その温度を保ったまま1分30秒から2分程度、沸騰させずに火を通します。
※温度や時間などの具体的な数字を挙げたものの、伊崎が白子を調理するときは温度はいちいち図りませんし、時間も目安です。肝心なのは火を通し過ぎないこと。火を通し過ぎるとトロリとした舌溶けに仕上がりません。
※さらに補足。誰でも初めて扱う食材の扱いは慎重になるものです。別に火を通し過ぎてもまずくはなりませんから、最初の何回かは余裕をもって加熱しても構いませんよ。火の通りのギリギリを攻めるのは白子の扱いに慣れてきてからでも。
以上が代表的な白子の下処理です。この後はそれぞれの料理に合わせて扱いが異なりますが、ここまでの手順は凡そ共通ですから、何度か試してみて自分のやり方を探ってみてください。
煮つけの作り方
白子の食べ方の中でも最も代表的なものが「煮つけ」。普通の魚の煮つけと同じ手順ですから、魚の煮つけを作ったことのある人にとってはハードルは低いと思われます。
レシピ
≪材料≫
・白子(下処理したもの)
・酒
・醤油
・みりん
・砂糖
・水
白子が十分浸るくらいの調味料を準備します。
各調味料の配合ですが、
(酒+水):醤油:みりん:砂糖=5:1:1:1
が目安です。
コッテリした味が好みの人や酒好きな人は醤油の量を倍にしてもいいでしょう。
酒と水の割合はあまり神経質にならなくても大丈夫です。酒がないなら水だけでもおいしく仕上がります。
≪下ごしらえ≫
・先ほどご紹介した方法で白子を下処理します。今回は牛乳に塩と湯通しを行いました。酒を使って濃い目の煮つけにするのであれば、臭みを感じることはあまりないかと思います。
≪手順≫
①調味料を全て鍋に入れ、沸騰させる。一度煮立てることでみりんと酒のアルコールを煮切り、砂糖をなじませることができるのでひと手間かけましょう。
➁煮立ったら弱火~中火にし、白子を入れて味がなじむまで5分ほど煮る。下処理の段階で火は通してあるので生煮えになる心配はない。
ネギや豆腐を一緒に炊いてもおいしいでしょう。
まとめ
味は抜群においしいのですが、スーパーに並んでいても、なかなか手に取りにくい食材かもしれません...
しかし、食わず嫌いならぬ作らず嫌いはいけません。この機会にぜひ、白子料理を作ってみては?