とても起源が古く、最古の発酵調味料とも言われる”酢”。
その高い健康効果が近年注目を集め、日頃の食生活に酢の料理やドリンクを取り入れる人も多いようです。
しかし、スーパーの調味料コーナーに行くと、あまりの種類の多さに圧倒されてしまうほど。
「とりあえず無難に穀物酢だよね、安いし...」
「名前もよく聞くし、ちょっぴり高いけど黒酢を買っておけば大丈夫よね」
となってしまっている人も多いのでは?
確かに種類が豊富で何を買えばいいのか、何に使えばいいのか分からないという気持ちもわかります。
でも、裏を返せばこれだけ種類があるということは、正しく理解し使い分ければ料理の幅も広がるということ。(とっても嬉しいことに酢は常温でも長持ちしますし)
米酢
米とこうじを原料とした穀物酢。蒸し米を米麹で発酵させて作る。アルコール発酵→酢酸発酵の2段階の発酵を経て作られるため、米のうまみと甘みが特徴的なまろやかな味わい。他の酢と比較してクエン酸が豊富で、高い疲労回復効果があるのもグッドポイント! 原料が米なので、和食、特に酢飯と相性が◎
穀物酢
恐らく価格が最も安く、スーパーでも必ず置いてある最も一般的な酢。小麦、コーン、米などの穀物を原料としており、さっぱりとした味。酸味はとがっておらず、和洋中あらゆる料理に合うので常備しておくと気軽に使えて便利です。黒酢などと比べて良くも悪くも主張しないため、補助的につかうのもいとおかし。煮込んで酸味を飛ばしてしまえば、料理にコクを出すこともできます。
黒酢
健康的で美味しい酢として良く知られている酢。定食屋や中華料理店でも黒酢メニューを見かけることが度々ありますね。もち米を主原料に使い、ふすま(麦を製粉する際に取れる外皮と胚芽の混合物)と合わせて長時間酢酸発酵させた穀物酢。褐色や黒に変色するのは発酵や熟成によるものらしいです。商品にもよるので一概には言えませんが、香りが強く風味がやや特徴的なため中華・魚介・ドリンクと相性がいいです。
ワインビネガー(ブドウ酢)
ぶどうまたはワインを原料とした果実酢。アルコール発酵させたぶどうやワインを酢酸発酵させて作られる。白赤の2色が良く売られており、赤は肉の煮込みのアクセントやパンチのあるドレッシングに、白はさっぱりしたドレッシングやマリネに最適。
リンゴ酢
りんごを原料とした果実酢。アルコール発酵させたりんご果汁を発酵させて作ります。さわやかな香りとまろやかな口あたりが特徴的でドリンクやデザートにも向く。
バルサミコ酢
北イタリアのモデナ地方特産の酢で、陳列されている商品を手に取って裏の食品表示を見てみるとよく「モデナ酸」と書いてある。濃縮したブドウ果汁を木樽で長期間熟成させるので芳醇な香りがとってもいい。ワインビネガーと比較して、バルサミコ酢は3年以上熟成するものが多いため、酸味が控えめでまろやか。火を通して酸味を飛ばし、うまみを凝縮したソースは肉料理と相性がいいですし、オリーブオイルなどと合わせてドレッシングなども作れます。
まとめ
たくさんの種類がある「酢」には、健康という観点、料理の歴史という観点から見てもとても魅力的。しかし、家庭でたくさんの種類を使い分けているという人にはなかなかお目にかかりません。せっかくこれだけたくさんの種類が簡単に手に入るのですから、色々試してみないと損ですよね。
この記事には今後関連記事をたくさん紹介していくつもりです。今回の記事には書ききれなかった、もっと詳しい特徴やそれぞれの種類におすすめの料理レシピ、はたまた秘蔵の商品紹介など、まだまだ楽しめるコンテンツを追加していくつもりです。
ぜひ楽しみにしていてください!